もし、あなたがコピーライティング初心者なら、スワイプファイルは両刃の剣ですので、注意が必要です。
なぜなら、スワイプファイルは便利な半面、コピーライティングのスキル向上を阻害するかもしれないからです。
確かにスワイプファイルを正しく活用すると、初心者でもそれなりのレターが書けるし、0から書くより効率的です。
そして、レスポンスもそこそこ上がります。
ですので、初心者こそスワイプファイルを使ってコピーを書くことをおすすめします。
ただし、使い方を間違ってはいけません。
典型的な間違いは、スワイプファイルありきでレターを書いてしまうこと。
このような間違った使い方をすると、レスポンスが上がりません。
そうならないためにスワイプファイルの正しい活用法をお伝えします。
- スワイプファイルの正しい活用法がわかる
- コピーを書き上げる時間が短くなる
- レスポンスが担保される型が身につく
スワイプファイルとは
まずは確認の意味でスワイプファイルとは何かについて。
「スワイプ」とは「盗む」とか「借用する」という意味で、セールスレターやキャッチコピーなどを集めたセールスライターのネタ帳です。
ほとんどのセールスライターは、コピーライティングの偉人たちが残してくれた名作と呼ばれるものから、ちょっと怪しげな情報商材のレターまで、実際に反応が良かったものを中心に、オリジナルのスワイプファイルを持っています。
スワイプファイルのメリットは
- 時短
- 自分の思いつかないアイディアが広がる
- 極端にレスポンスが下がらない
- 学習材料になる
1つづつ説明します。
時短
セールスライターがスワイプファイルから得られる一番のメリットは時短ではないかと思います。
売れているセールスライターほどスワイプファイルを活用しているはずです。
セールスライターもプロモーションに大きく関わってくるようになると、徐々にコピーを書かなくなりますが、それまではコピー1本いくらの労働集約型なので時短が収入に直結します。
そのためにもスワイプが必須です。
自分の思いつかないアイディアが広がる
自分だけで考えていても限界があります。
スワイプファイルがあれば、多くの人のアイデアがパクれます。
コピーはオリジナリティを求めるものではなく、徹底的に売れるパターンをパクるものです。
ちょっと古い例えですが、島田紳助が若手の頃、その当時人気絶頂だったB&Bの漫才を徹底的にパクったそうです。
しかし、誰もがそのことに気づきません。唯一気づいたのがパクられた本人の島田洋七だけ。
洋七は紳助に「ネタをパクるな」と度々注意したそうです。ではなぜ、B&Bのパクリなのに、誰もが紳助のオリジナルだと思っていたのでしょうか?
それは、紳助がパクったのは、漫才のパターンだったからです。
紳助は、B%Bの漫才を徹底的に分析した結果、パターンがあることに気づき、そのパターンに沿って自分たちの漫才を作ったそうです。
その結果、ものすごい売れました。
しかも、誰にもパクリと気づかれず。
コピーもこれと同じで、徹底的にレスポンスの上がっているパターンをパクることがとても重要です。
オリジナリティなどライターのエゴでしかありません。
極端にレスポンスが下がらない
過去、実際に結果がでていますから、それを元にしたレターならそこそこの結果が残せる可能性が高く、0からオリジナルで書くよりレスポンスが上がりやすいです。
特にコピーライティング初心者は、0からコピーを考えるより、スワイプファイルを参考にしたほうがリスクが低くなります。
学習材料になる
スワイプファイルは、とてもいい学習材料です。
なぜなら、売れているコピーには、その中に正解が書かれているから。
コピーライターが、勉強で最も多くの時間を費やすのが、スワイプファイルの収集と分析です。
どんなにベテランのコピーライターもスワイプの収集と分析は継続しているはずです。
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スワイプファイルの正しい使い方
冒頭でも述べたようにスワイプファイルは両刃の剣です。
典型的な間違った使い方としては、スワイプファイルありきでコピーを書いてしまうことです。
例えば、スワイプファイルを集めている段階で、気に入った言い回しがあったとします。
そうすると、その言い回しを使いたいばかりに、本当に必要かどうか疑わしいところで使ってしまったり、その言い回しが使えるようにそちらに寄せながらコピーを書くなんてこともあるのです。
そうなると本末転倒で、書き上げたコピーはイマイチになってしまうでしょう。
そうではなくて、きちんとリサーチした結果、参考になるスワイプファイルを探す、これが正しい使い方です。
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また、そもそもスワイプファイルからパクルのは、言い回しなどの表面的なものではありません。
コピーの背景です。
意図、狙い、アイデア、構成パターン、そういったものをパクるわけです。
安易に表面的なものばかりパクろうとすると、コピーライティングのスキルが向上しません。
スキルが向上しないのですから、当然コピーライターとしての未来も先が見えてしまいます。
スワイプファイルを正しく使えば、時短などのメリットが得られますが、間違った使い方をすれば先のない未来が待っているのです。
スワイプファイルが両刃の剣というのはこういう意味です。
確かにそのような劣化コピーでも、そこそこのものができるでしょう。だからか、ろくにリサーチせず、同じような商品のコピーをリライトするだけの人もいますが、コピーはリサーチでほとんど決まりますので、リライト感覚のコピーからは決して望む結果が出ません。
スワイプは、時短にもってこいですが、それはコピーを実際に書き上げる時間にだけ当てはまります。
決してリサーチの時短にはならないのです。
むしろ、書き上げる時間が短くなる分、リサーチに充てる時間を長くしようと考えるのが正しい感覚です。残念ながら、スワイプファイルありきでレターを書いてしまい、思考がストップしているセールスライターも多いようです。
そうなってしまうと、残念ながらコピーライティングのスキルもそこまで・・・。
スワイプファイルと写経
スワイプファイルを学習材料にする場合、まず思いつくのは写経でしょうか?
しかし、私は写経は非効率的な学習方法だと思います。
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特にコピーの背景が見えてこないうちは、あまり意味がない気がします。
なぜなら、写経は頭より手を動かす作業だからです。
学生の頃、黒板に書かれていたことをノートに丸写ししていくのと変わりません。
それで頭に残ったかというと・・・。
どうでしょうか?あまり残らなかったのではないかと思います。
もちろん、写経も頭を使います。
使いますが、手を使うことがメインであることは否めません。
コピーライティングが体で覚える類のものであれば、写経は有効でしょうが、コピーライティングは頭で考えるもの。
なので、やっぱり写経は非効率的だと思います。
それよりももっと頭を使う学習方法のほうが効率的です。
私がやっていたのは、主に2つ
- 自分が書いたコピーの答え合わせに使う
- 分析する
それぞれ説明していきます。
自分が書いたコピーの答え合わせに使う
スワイプファイルとは別に、コピーライティングには法則があります。
有名なのは、AIDMAの法則、QUESTの法則、PASONAの法則あたりでしょうか。
これらのパターンに当てはめてとにかくコピーを書く。
このほうが写経よりはるかに頭を使います。
私はこちらのほうが学習効率は上だと思います。
さらに言えば、書いたものを添削してもらい、再提出、再び添削してもらう・・・。
これが最もスキルアップできる方法だと思います。
が、なかなか添削してくれる人が見つかりません。
ですので、スワイプファイルと比較し、自分で答え合わせをしながらコピーの質を上げていくといいと思います。
自分が書いたコピーとスワイプファイルはどこが違うのか?
そういう視点でスワイプファイルと比較していきましょう。
情報商材のレターなんか数万字もあるので毎日毎日書いても書いても全然終わりません。
最後の方は惰性と根性で書き上げていました。しかし、それが力になったかというと、そうでもない。
それより法則に沿ってコピーを書いたほうが確実に力になりました。
ただ、こちらのほうがもっと大変です。
正直、初めの頃は書いては直し、書いては直しで、1時間かかっても数行でした。でも、そのおかげで多少なりともコピーの背景が読めるようになったかなと思います。
私が思うに、コピーの背景、いわゆる本質ですね、これがわからないうちは、写経を何万字書いても、やっぱりあまり意味が無い気がします。
確かに人によっては、写経のほうが本質を理解しやすいかもしれません。
ただ、私の場合は、法則に沿ってまずは書く、そして自分が書いたコピーとスワイプファイルを比較しながら答えを見つけていく、このほうがとても大きな学びになりました。
ご参考までに。
分析する
スワイプファイルを見ながら、こうでもないああでもないと分析することで、コピーの背景が徐々に理解できるようになっていきます。
例えば、ヘッドラインを見ながら、
「ここにベネフィットが書かれているな、ここは希少性、そうかターゲットは〇〇だからこういう言い回しか」
というように考えながら、書き込んでいきます。
これも相当頭を使う作業で、大変ですが効果的な学習方法だと思います。
まとめ
スワイプファイルを使うメリットは
- 時短
- 自分の思いつかないアイディアが広がる
- 極端にレスポンスが下がらない
- 学習材料になる
正しい使い方は、表面上の言葉の言い回しをパクるのではなく、そのレターの背景にある意図、狙い、アイデア、構成パターンを参考にすること。
対して、間違った使い方は、ブログ記事をリライトするような感覚でスワイプをパクること。
決してスワイプありきでコピーを書かず、きちんとリサーチしてそれをもとに参考になるスワイプの本質をパクってください。